忍者ブログ

SUGAR RANCH

のんびりゲームをしています

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ゴス家のアレ

 ガラスの机。ガラスの本棚。石の床と壁。DJブース。ぬいぐるみ。 
白い石壁に、ボックス型のコーヒーテーブルが光を放つ。 
皆、家族が僕に買ってくれたもの。とても居心地のいい部屋。 

 親が呼んでいる。噴水に洗剤を入れろ? おかしな事を言うね。 
家は綺麗だけれど、変な場所がある。 
破れたソファ、汚れたリノリウム、生乾きの壁、カビだらけの浴室。 
でも、そこが。 
皆好きだった。家族で小さなTVを囲んで、ゲームしていた。 

 いつも誰かが僕達に命令する。誰かが、ずっと見ている。 
僕は誰かに振り返る。やりたい事はやる。いやな時はしない。 
命令されない時は、思い思いの事を出来る。 
だから、変な場所に集合したのは家族の意志。 

 僕は今日、ここを出て行く。進学する為の一人暮らし。 
寮に入って真っ先に買うのは、破れたソファー。 
手続きを済ませると、親が駆け寄って来た。 
「グットラック」 
いつもはシムリッシュなのに。どうして今は普通の言葉なんだろう。 
ああ、でも。謝る時は「ゴメンナサーイ」だったね。
本当は失踪している母が、どうして大学で別れを告げたんだろう。

 さよなら、元気で。 



PR

足が21cmと25cmの二人組

 「やったんでしょう? 学校に連絡するから生徒手帳」 
知りません。やってません。 
「なにその茶髪とカラコン。あんたここの人間じゃないでしょう」 
先祖代々この土地です。目と髪は生まれつきです。 
「なんであんたなんかが二重な訳?」 
それ関係なくない? 
どうしてこの人は、私が犯人だって思い込めるんだろう。だってさ。商品持ってないよ? 
 「何よ。あんたみたいに若ければ……」 
まで聞いた所で、バイトらしき人が飛んできた。真犯人がカメラに写ってたとかで。 

 自分の部屋に戻ったら、友達が待っていた。 
「大丈夫だった?」 
万引き冤罪って言っても聞き入れないから、ウチから店長に直接連絡してくれたみたい。 
「なんでウチに」 
「電話帳。近かったから」 
「スマホは?」 
「あ」 
細い瞳が柔らかく笑ってる。友達のこの表情、いいなって思う。ほっとする。 
友達は美人。上品な切れ長の一重。艶々の唇。女の子らしい手。髪の毛もサラサラで綺麗。 
濃くてくどい顔の私と違う。 
「縮毛矯正しようかな。ストレートがいい」 
「あたしは背丈が欲しいよー」 

 お互いにないものねだり。足が21cmと25cmの二人組。両者靴売り場で嘆いてる。 
自分の部屋に友達がいると、学校っぽい。 
だけど横には参考書。付け爪。マイクロコンポ。サボテン。 
いつもの六畳一間が、休み時間みたいになってる。 


写真素材足成:ヒボタンニシキ

大掃除

 インテリア雑誌を読んだ後は鼻息も荒い。大掃除は毎年戦場だ。 
ゴミ袋に詰まった紙屑。紐で括られた雑誌。売れそうな古着は二束三文で売った。 
部屋がすっきりしてきた。おし。こいつを一気に物置に押し込む。 
何だこりゃいつの新聞だよ……読みふけってしまった。こんな所にトラップが。 

 はて、このダンボールは何だろう。セミの抜け殻? ポケモンカード? 
いらんいらん、こんなもんは捨てる。人間、トランク一つで生きていける。 
「……うぐ」 
「えっ、えぐっ」 
「ううう」 
なんだ? 自分の物を捨てるのに、自分が納得してない。つーかキモい。いや、俺が。 
どんなモノだったのか、何があったのか覚えてない。こんな子供のモノに何の価値が?  

 ファーストテディは捨てないんだっけか。爺さんが、禿げたヌイグルミ額に飾るんだよな。 
セミの抜け殻ぐらい、部屋に押し込むスペースはあるだろう。 


写真素材足成:少年とアスレチック

コタツの上の空想世界

 巨大な天球儀を前に、俯く精霊。天窓から差し込む光が暖かい。 
あどけない精霊の詠唱が、古城に広がってゆく。 

 あー、こんな綺麗な部屋行った事もありませんよ。 
漫画とゲームの詰まったカラーボックスに囲まれてますよ。 
コタツの上で、兄ちゃんのノートパソコンにフリー3Dソフト突っ込んで、 
これまたフリーソフトでレンダリング中ですよ。泣きながら。 
精霊も剣もモザイクみたいですよ。いつになったら画像になりますかコレ。 
Vistaってなんすか。絶対動きませんから。 
なんかもう部屋で息が白いですよ。ここは南極基地ですか? 



小さなホームプラネタリウム

 トラックの振動に揺れるブラインド。道路際の部屋はいつもこう。 
ベンジャミナに埃が溜まってる。水シャワーかけようかなあ。だけど掃除は苦手。 
 お風呂のお湯を貯めながら、ドライバーを用意する。 
学研のふろくを組み立てるのは、何年ぶりだろう。配線がややこしいよもう。 
そうして、細かいゴミが散乱。小さなホームプラネタリウムがぐちゃぐちゃに完成。 
電車から流星雨を見て、なんとなく組み立てた。BGMかけようかな。演歌が好きなんだ。 
 灯を消してみる。 
 小さなソファも、服だらけのベッドも、シェルフにはめ込んだTVも、壁にかかったコートも。 
全てが星空に変わる。天満つる星を見たことがない。でも、きっとこんな感じだ。 
100円ヘッドホンと床に転がるビール缶が、星に照らされて。歌は、耳を愛撫する。 
とろけるような恋の歌が。暖かな星の光に包ま……あれ? 
  
 する。なんかちょっとヤバイ音がお風呂場からする。ああああ! お湯がー! 


写真素材足成:キーボードとヘッドホン

フリーエリア

ブログ内検索

バーコード

カレンダー

12 2026/01 02
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

プロフィール

HN:
性別:
非公開
趣味:
お散歩
自己紹介:
のんびりゲームやアプリで遊んでいます。
リンク先に行く際は、自己責任でお願いします。
ウチへのリンクはご自由にどうぞ。
誤字脱字等ありましたらご連絡下さい。
Twitter

pixiv


Tama Siro

バナーを作成

最古記事

P R

アクセス解析

忍者アナライズ